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この感覚に名前をつけられなかった

ずっと考えているのに
言葉が見つからない。

考える時間は増えている。
向き合っていないわけでもない。

それなのにぴったりくる言葉だけが
どうしても浮かばなかった。

不安。
疑い。
違和感。

思いつく言葉を一つずつ当てはめてみる。

でも、
どれもしっくりこない。

不安と言うには少し静かすぎる。
疑いと言うにはまだ踏み込んでいない。
違和感と言うにはもう少し重たい。

今感じているものはそのどれにも
完全には当てはまらなかった。

強い感情ではない。

胸が締めつけられるほどでもなく
怒りが湧くわけでもない。

でも、
確実に存在している。

そこに「ある」としか言えない感覚。

無視できないほどではないが
放っておけるほど軽くもない。

気づかないふりをしても
完全には消えてくれない。

名前がつかない感覚はとても扱いづらい。

どこに分類していいのか分からない。
どう整理すればいいのかも分からない。

だから、
誰かに説明することもできない。

説明できないということは
共有できないということでもある。

自分の中だけで宙に浮いたまま
存在し続ける。

それが、
想像以上に疲れる。

ただ、そこにある。
理由も目的もなく。

それなのに、
気づけば意識の中心に近い場所を占めている。

この感覚に
もし名前をつけてしまったら。

その瞬間、
何かが決まってしまう気がした。

これは「不安」だ。
これは「疑い」だ。

そう言い切った瞬間、
次に取るべき行動まで決まってしまいそうだった。

考える方向も、選択肢も、
一気に狭まってしまう。

だから、
あえて避けているのかもしれない。

名前をつけないことで
まだ余白を残している。

まだ、
決めなくていい場所に
踏みとどまっている。

何を感じているのか。
何を疑っているのか。
どこまで進むのか。

そのどれも、
まだ確定させたくなかった。

分からないままでいることは
不安定だけれど、自由でもある。

少なくとも今の自分には
それが必要だった。

名前をつけないまま考え続ける。
輪郭がぼやけたまま向き合い続ける。

それは逃げているようにも見えるし
慎重であろうとしているようにも見える。

どちらなのかはまだ分からない。

ただ、
今の自分にできる選択はそれしかなかった。

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この記事を書いた人

「理由は分からないけれど、何かがおかしい気がする」
そんな感覚を抱いたことのある方に、少しでも共感していただけたらと思い、このブログを続けています。日々の出来事や感じたことを、自分なりの言葉で淡々と綴っています。

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