違和感の段階はもう過ぎていた。
そして、確信に近い感覚を持つまでにもなっていた。
それでも、
しばらくは何もできなかった。
嫁に対して何かを問いただすこともなく、
ただ日常を続けながら、
自分の中だけで整理を繰り返していた。
けれど、
「一人では無理だ」と感じてから、
少しずつ気持ちの向きが変わってきた。
考えるだけでは、
もう前に進めない。
そう思い始めた頃から、
頭の中で「行動」という言葉が
現実味を帯びてきた。
とはいえ、
すぐに何かをする勇気があったわけじゃない。
ただ、
もしこの状況が本当に現実だとしたら、
自分はこれからどうするんだろう。
そんなことを、
静かに考え始めていた。
嫁との生活は、
表面上は変わらず続いている。
普通に会話もするし、
同じ空間で過ごしている。
でも、
自分の中ではもう、
以前と同じ感覚ではいられなくなっていた。
このまま何も知らないふりを続けるのか。
それとも、
どこかで何かを確かめるのか。
答えは出ていない。
ただ、
「何もしない」という選択だけは、
少しずつ現実的じゃなくなってきていた。
ここまで記録を重ねて、
考えて、
悩んできた。
それでも、
時間だけが過ぎていく。
その感覚に、
少し焦りのようなものも感じ始めていた。
何かをしなければ、
このままずっと同じ場所に留まり続ける。
そんな気がしていた。
とはいえ、
大きな行動を起こす勇気は、
まだなかった。
嫁に直接聞くことは、
今の自分にはまだ難しい。
もし違っていたら。
もし全部が勘違いだったら。
そう思うと、
その一歩はあまりにも重かった。
だからまず、
現実的にできることは何なのか、
というところから考え始めた。
感情ではなく、
状況としてどう動くのか。
もし本当に何かが起きているのなら、
自分はどう向き合うべきなのか。
今までの自分は、
感じることや考えることばかりに
意識が向いていた。
でもこの頃から、
少しずつ「その先」を
意識するようになっていた。
この先どうなるのか。
どうしたいのか。
嫁との関係を、
このまま続けていくのか。
それとも、
何かが変わっていくのか。
まだ何も決まっていない。
ただ、
頭の中だけの問題として
置いておくことは、
もうできなくなっていた。
現実として起きていることなら、
現実として向き合わないといけない。
そう思い始めていた。
記録を見返すたびに、
ここまで来ているんだと感じる。
最初は小さな違和感だった。
そこから、
確信に近い感覚まで積み重なった。
そして今、
初めて「どう動くか」を
考え始めている。
まだ具体的な行動はない。
でも、
何かをしなければいけない、
という気持ちは確実にあった。
ただ考えているだけの段階から、
現実に目を向け始めた。
それが、
自分の中での一つの変化だった。
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